好きな人は好き。
歯応えのある、いやありすぎる。
だからこそ好き嫌いがハッキリと別れる。
デモンズソウル以前のフロムはそんなイメージでした。
しかし、デモンズソウルでじわじわと知名度を上げ一般ゲーマーやライトゲーマーにも認知されだし、ダークソウルで一気に羽ばたいたフロムは今や知らないゲーマーは少ないゲーム会社になりました。
それ故に新作を出すと期待されてしまう、ソウルシリーズみたいなモノ。
そんな空気が絶頂の時に発売された本作SEKIRO
さてどんな作品かというと、舞台は戦国時代末期の日本。
これだけでも今までの中世ヨーロッパの雰囲気だったソウルシリーズとは明らかに違います。
更に大きな違いがあります。
それは、レベル上げによるゴリ押しプレイが不可になっている点です。
死にゲーとして名を馳せたソウルシリーズ。
しかし、レベルを上げればパラメーターは上がっていくので救いはありました。
勿論本作にもレベルアップしていくシステムはあります。
細かくパラメータが設定されていたソウルシリーズと違い、主にHPと攻撃力の2点になります。
それならレベル上げればいけるのでは?と思うかもしれませんが無理です。
何故なら、ステージに置かれているHP成長アイテムに限りがあるからです。
攻撃力を上げるアイテムもボスを倒さないと得られません。
即ち皆同条件で挑む事になります。
ある程度ゲームを進めると、どちらの道から攻略していくかによって苦手なボスを後回しにするか等の選択肢は生まれますがそれでも限界があります。
結局の所、キャラクターではなくプレーヤーが成長しないと先に進めません。
ロックマンですね。
これはソウルシリーズとは思いっきり違う点なので、ソウルシリーズみたいなものを求めてSEKIROを始めた人は戸惑ったと思います(筆者もその1人です)
しかし、なんとまあこれが面白い。
以下、良かった点、気になった点を書いていきます。
まずは良かった点から
-
斬新な戦闘システム
ソウルシリーズに限らず殆どのゲームでは敵を倒すのにはHPを削る事が必要です。
勿論SEKIROもHPを削る必要はあるにはあるのですが、メインはスタミナを削る所にあります。
敵の攻撃をタイミングよく弾くとスタミナが減少していき、敵のスタミナを削り切ると一撃必殺の忍殺が発動します。
ボスはこの忍殺を繰り返す事で倒します。
この戦闘。
初めは戸惑いましたが、慣れると爽快感が半端無い。
刀を打ち合う様はまさしくチャンバラ。
世界観とも完全にマッチしていて最高の戦闘システムと言っても過言ではありません。
-
忍具
あらゆる武器を駆使して戦うソウルシリーズと違い、本作は刀一本で最後まで戦い切ります。
それだけでもかなり面白い程の完成度を持っている戦闘システムですがそれを更に楽しく彩ってくれる忍具達。
仕込み傘や、手裏剣、爆竹などバラエティに富んでおり戦術の幅を広げてくれます。
しかも世界観を壊すような武器は出て来ません。
-
マップ
ソウルシリーズが有名になって以外、ソウルシリーズの様なゲームはいくつか発売されています。
しかし、どうにもこうにも他社には真似出来ない部分、それがマップだと思います。
フロムの作るマップは本当に出来が良いです。
最後まで探索に飽きる事がありません。
SEKIROのマップはフロムが本気で作った城と城下町と言えば想像していただけるのでは。
-
ゲームバランス
はっきり言って難しいです。
難しくて難しくて何度も心折れて電源を消します。
ソウルシリーズの様にオンラインシステムがないのでズルも出来ません。
なのに、気が付けばまた強敵に挑み遂には倒してしまいます。
よし!やっとクリアした!ここが最大の難所だろ!あとは楽勝だ!なんて思うと、あんなに上手くなったと思っていた気持ちを粉々に打ち砕く壁がまたすぐに現れます。
この難易度が余りにも絶妙すぎます天晴です。
以下、気になった点
-
リプレイ性が低い
本作で成長するのはプレーヤー自信です。
故に最後までクリアしたプレーヤーにもはや敵はいません。
もう一度初めからプレイしても殆ど詰まる事なく、それどころかノーコンテニューでクリアできるかもしれません。
ソウルシリーズの様に、今回は脳筋プレイしたから次は魔法使いでーなんて事も出来ないです。
故にリプレイ性が低いです。
しかし、これは真の意味で遊び尽くした。
と言えるのかもしれません。
総評
プレイして損なし、根気と時間があれば最高の体験になるでしょう。
独断と偏見に基づいたギリギリポップ的採点は
96/100点中
ありがとうございました!!